機能異常!~腹横筋~

こんにちは^_^
広島でアスリートの夢と挑戦をサポートするトレーナー枡川です。

 

スポーツ選手のケガ予防とパフォーマンス向上に必要な事をお伝えしております。

今までコア(体幹)についてお伝えしてきました。
その中でも特に重要な“インナーユニット”。
(インナーユニットについて確認したい方はコチラ⇒インナーユニットとは?
そしてそのインナーユニットを構成する4つの筋肉についても確認していきましたね。

今回から、
“インナーユニットの機能異常”についてお伝えしていきます。

まずは“腹横筋の機能異常”についてお伝えしていきます。

腹横筋とは

腹横筋とは、インナーユニットを構成する筋肉の一つでしたね。
簡単におさらいです。
(詳しくはコチラ⇒腹横筋とは?

腹横筋

天然のコルセットですね。
お腹の深いところにあって、骨盤や腰椎などの安定性に関してとても重要な筋肉です。

お腹の筋肉は4層になっていて、この腹横筋が先に働くのが大切なんでしたね。
そして他のインナーユニットと一緒に働くのが重要という事でした。

腹横筋の機能異常

腹横筋はお腹の一番深いところにある筋肉です。
この腹横筋が機能異常を起こしてしまうとカラダに大きな問題を引き起こします。

先ほども書きましたが、
天然のコルセットとして脊柱(背骨)を保護し、姿勢保持をしてくれます。

本来は意識しなくても、無意識にちゃんと機能してくれます。
なんですが、それがうまく機能しなくなってしまうんですね。

で、この腹横筋の機能異常は
筋力の問題ではなく、脳の制御がうまくいっていない事が多いんです。

脳からの指令がうまく伝わらない

正しく働かない、機能しない

カラダを安定させられない

という事ですね。

では、どんな機能異常があるのか詳しく確認していきましょう。

活動遅延

活動が遅いという事です。
インナーユニットは動作に対して一番最初に働くはずなんですが、この機能異常を起こすと、先にアウターユニットが働いてしまいます。

そうすると、動く前に脊柱(背骨)が保護できないので、動くたびに背骨に剪断力(ずれる力)が働いて、背骨を傷めてしまうんですね。

こういった機能異常を改善するには
インナーユニットに刺激を入れて、まずインナーユニットがちゃんと働くようにしていく。そしてアウターユニットと機能統合をしていく必要があります。

方向限定性収縮

特定の方向でしか働かくなってしまうという事です。
インナーユニットは全方向性(全ての方向)で背骨を保護する機能があります。
どんな動きをしていてもインナーユニットが働いて保護してくれているんですね。

ですが、この機能異常が起こると、
ある特定の方向でしか機能しなくなってしまうんです。

という事は、機能しない方向に動くと、インナーユニットがうまく働いていないので背骨を傷めてしまう可能性が出てきますよね。

ゴルフ

決まった姿勢や運動パターンが多いと、この機能異常を起こしやすいです。

この機能異常を改善するには、全ての方向でちゃんと機能するようにトレーニングしていく必要があります。

相同性収縮

インナーユニットは常に働いています。
姿勢制御などのため、弱くても常にずっと働いています。
立位や動作によって20%~40%(スポーツ動作など状況によってそれ以上も)働いています。

しかし、この機能異常が起こると動作によって「オン-オフ」してしまうんです。
常に働かないといけないのに、サボってしまうという事です。

スイッチ

当然ながら、オフの時は背骨の安定性がとても弱いです。
そんな時に「圧力」や「ずれる力」が加わると傷める可能性が高いですよね。

この機能異常を改善するには、
動作によって「オンーオフ」しないように、常にちゃんと働くようにトレーニングをしていく必要があります。

独立制御の欠如

インナーユニットは意識をしなくても、無意識に働いてくれないといけません。
しかし、この機能異常を起こすと
意識をしないとインナーユニットが働かなくなってしまいます。

この機能異常を改善するには、インナーユニットをしっかり意識し生活やトレーニングをしていく必要があります。
脳は楽をしたいので、同じことを繰り返していると無意識でもできるようになるんですね。
そうやって無意識でもインナーユニットが働くようにしていかないといけません。

通常運動スピードでの反応不全

インナーユニットは、日常動作・ゆっくりとした動きの時でも機能してくれないといけません。
しかし、この機能異常が起こると、日常動作・ゆっくりとした動きの時に機能してくれません。

よく
『スポーツの時はそうでもないけど、日常生活で腰が痛い』
なんていうやつですね。

この機能異常を改善していくには、まずはゆっくりとした動きでインナーユニッを機能させつつトレーニングしていくことが大切ですね。

まとめ

今回は“腹横筋の機能異常”について確認していきました。
一言で機能異常といっても色々ありましたね。
簡単にですが、改善するにはどうすればいいのかを書いていますが、このへんはトレーナーさんに相談するのが一番です。

ただ単に
『体幹トレーニングじゃー!』
『ドローインじゃー!』
だとうまいこといかないんですよね。

その方に必要な刺激、トレーニングをしていく事が重要で、
ちゃんとアプローチしていくから改善されるんですね。

最初に書きましたが、
腹横筋の機能異常は【脳からの伝達がうまくいっていない】状態です。

今、自分のカラダはどうなっているのか?
どんな刺激、トレーニングをする必要があるのか?
今、なんでこのトレーニングをしているのか?

このへんをちゃんと考えながらやっていきましょう。