カラダを安定させる“アウターユニット”

こんにちは^_^
広島でアスリートの夢と挑戦をサポートするトレーナー枡川です。

 

スポーツ選手のケガ予防とパフォーマンス向上に必要な事をお伝えしております。

前回まで
コア(体幹)の中でも特に重要なところ“インナーユニット”に関してお伝えしてきました。

今回は、
“アウターユニット”
について書いていきます。

インナーユニットのおさらい

まずはコア(体幹)の中でも特に重要なところ。
“インナーユニット”の機能・役割を整理し、重要性について確認です。

広義のコア狭義のコア

↑右のガイコツ君の赤枠のところがインナーユニット

インナーユニット

インナーユニットの機能・役割は
・どの筋肉よりも少しだけ早く働いて(上肢⇒0.03秒早く・下肢⇒0.11秒早く)
 筋肉のコルセットとしてお腹周りを引き締めてくれる

・腹圧を高めることで、骨盤と背骨を正しい位置関係に保ってくれる

このインナーユニットが機能低下を起こすと
姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛、股関節や膝痛などの、様々な不調を引き起こしてしまします。

スポーツ選手の場合
・様々なケガの原因
・練習をしても思うように成果がでない
・スタミナがない
・コンディションの波が激しい
・メンタル(モチベーション)の低下
→ケガが多く、パフォーマンスが向上しない

このような問題を引き起こす大きな原因となります。

※詳しくはコチラ⇒インナーユニットとは?

アウターユニット

今までインナーユニットについて詳しく整理してきましたが、今回は“アウターユニット”です。

あまり聞くことがないと思いますが、
この“アウターユニット”もインナーユニット同様とても重要です。

アウターユニットは、
骨盤帯の安定性をもたらす重要なシステムです。

インナーユニットも“安定性”というのが役割でした。
しかし、このアウターユニットはインナーユニットとは違う“安定性”をもたらしてくれます。

それは
動作において起こる外力に対して強力に骨盤帯を安定させる。

という事は。
姿勢改善、不調改善、ケガ予防、パフォーマンス向上など全てに言える事ですが
インナーユニットだけでなく、アウターユニットも機能させる必要があります。

 

そして、このアウターユニットは4つのシステムからなっています。
ひとつひとつ確認していきましょう。

①後方を斜めに走る筋(後斜系)

アウターユニット後斜系

背面をクロスして安定させるシステム
(広背筋と反対側の大殿筋、介在部の胸背筋膜)
→全ての動きで重要

②前部を斜めに走る筋(前斜系)

アウターユニット前斜系

前面をクロスして安定させるシステム
(外腹斜筋、内腹斜筋と反対側の内転筋、介在部の前腹部の筋膜)

③縦に走る筋(後縦系)

アウターユニット後縦系

背骨に近いラインを安定させるシステム
(脊柱起立筋、胸背筋膜深部層、仙結節靭帯、大腿二頭筋)
→仙腸関節の安定性に関与

④外側を走る筋(外側系)

アウターユニット外側系

お尻と反対の内腿で安定させるシステム
(中殿筋、小殿筋と反対側の内転筋)
→歩行に関与する

アウターユニットは、これら4つのシステムで働いています。

 

そして、姿勢改善やケガ予防、パフォーマンス向上のためには
“インナーユニット”と“アウターユニット”が共に機能することが重要となります。
“機能統合”ですね。
ここについてはまた次回。

 

ちなみに全てのシステムに共通していることがあります。

それは
“クロスしている事”

 

この“クロス”による安定化システムのおかげで
ヒトは安定もするし、自由に動くこともできるんです。

 
自然界で一番安定しているのは【六角形】です。
蜂の巣などですね。

ハチの巣

六角形はとても強いんですが、大きな問題があります。
そうです。
動くことができません。

 

そして、六角形の次に安定しているのは【三角形】です。
ピラミッドなどですね。

ミラミッド

これでも自由に動くことができません。
そしてヒトは、
この次に安定している“クロス”という安定化システムを採用しました。

だからヒトは思うようにカラダを動かすことができるんですね。

 

こういった基本機能がちゃんと働いていないと
不調も起こりますし、当然パフォーマンスも落ちてしまいます。

 

スポーツ選手において、技術練習や筋トレなども、パフォーマンスを向上させるための重要な要素です。
しかしそれは、インナーユニットやアウターユニットなど、こういった基本機能の部分がちゃんと働いているからこそですよ。