カラダの土台づくり④~アダプテーション~

こんにちは^_^
広島でアスリートの夢と挑戦をサポートするトレーナー枡川です。

 

スポーツ選手のケガ予防とパフォーマンス向上に必要な事をお伝えしております。

【カラダの土台づくり】について順番に整理していきます。

今回は
【アダプテーション(環境適応能力)】について。

土台づくりの重要性

まずは土台づくりの重要性をおさらいしていきましょう。

“パフォーマンス向上のためには基礎体力の向上が重要”

パフォーマンス向上のためには基本的な体力が非常に重要になります。
どんな技術や戦術も、基本的な体力がないと成り立ちません。

パフォーマンスピラミッド

近年は技術や戦術が日々向上していますが、
選手の体力や気力が追いついていかない事が多いです。

現代の選手たちは、生活環境の変化などから活動量が低下し、基礎体力も低下しています。
そんな時代だからこそ、基本的な体力向上やヒトとしての基本機能を獲得するトレーニングを行う事が必要なんです。

 

そしてカラダづくりには流れがあります。
がむしゃらにトレーニングすればいいというものではないんですね。

①リアライメント(姿勢を整える)
→骨の位置や関節の位置などを整える
※詳しくはコチラ⇒カラダの土台づくり①~リアライメント~

②スタビリティ(姿勢と動きを安定させる)
→体を支える筋肉をちゃんと機能させ安定させる
※詳しくはコチラ⇒カラダの土台づくり②~スタビリティ~

③コーディネート(効率よく体を動かす)
→体幹部と手足を協調させる、連動させる
※詳しくはコチラ⇒カラダの土台づくり③~コーディネート~

④アダプテーション(環境適応能力)
→様々な環境で適応できる体

⑤ストレングス(強さ、しなやかさ、体力的要素)
→筋トレなど、その人に必要な強さを獲得

⑥パフォーマンス(求める動きを獲得)
→スポーツ動作、技術的な動作を高める、強くする

このような流れで整理していくと効率よく、効果的にパフォーマンスの向上に繋がります。

アダプテーション(環境適応能力)

①姿勢を整える
②姿勢を安定させる
③効率よく動く

ここまでお伝えしてきたこの部分は
【重力に対してまっすぐ立つ】
という“ヒトの基本機能”です。

骨の配列、安定力・固定力、協調性・連動性など
体を思うように操作できる“ボディコントロール”の部分ですね。

 

今回から身体機能統合、インテグレーションといわれる部分に入っていきます。

こういった言葉で表すと小難しいですが、
①~③⇒体を良い感じにしていく
④⇒今ある体を環境へ適応させる
という事です。

環境に適応できなければ、どんなに素晴らしい機能を持っていてもパフォーマンスはイマイチですからね。

ここがうまくいっていなくて悩む選手はとても多いんです。

・トレーニングが競技に反映されない
・体幹(コア)は意識できるけど、普段の姿勢、動きなどに反映されない
・“意識的→無意識的”にうまくならない

具体的にはこのような事ですよね。
こういった場合に【アダプテーション(環境適応能力)】が大切になってきます。

 

ヒトのカラダは全て“脳”が指令を出しています。

脳はラクをしたいので、良い姿勢や効率の良い動きなど求めていないんですね。
“今、何も考えなくてもいい姿勢、動き”をするんです。
その結果、どこかに違和感や痛みが出てきたりすることもあるんですが・・。

ここで重要なのは
【脳は目的に反応する】と言うこと。

“その目的を達成するためにはカラダをどう使えばいいのか?”
これを脳が勝手にコントロールしてくれるんです。

 

ですので。

基本的な機能、自分のカラダをうまく使えるようにする(①~③)

様々な環境に対して適応できるようにする

・・・

パフォーマンスの向上に繋がる

夢や目標、目的達成

このような流れはとても大切なんですね。

①~③だけではうまくいかないんですね。
逆に、筋トレだけでもうまくいかないんです。

 

【目的や課題に合わせて体を反応させる】

なんか難しそうですよね。
しかし実はとても簡単なんです。

例えば・・

雲梯2

雲梯(うんてい)!

なつかしいですね。

木登り

木登り!

最近の子どもたちはするのかわかりませんが。

あとは、川で石渡をしたりですね。

 

『落ちないようにあっちまで行く!』

『てっぺんまで登る!』

『通れるかわからんけど、くぐってみる!』

など、ゴールをめざして動きますよね。
“達成するために体をどう使えばいいのか”を脳が勝手にコントロールしてくれるんです。

そして環境に対してうまく適応できるようになるんです。

 

中学3年生で世界水泳日本代表入りをした
池江瑠花子(いけえ りかこ)選手。

池江瑠花子

0歳のころから雲梯にぶらさがっていたそうです。
そして2歳頃には逆上がりができるようになっていたそうです。

自宅にも雲梯があり、毎日のように雲梯をしていたようです。

肩周りを使うスポーツは雲梯など行うと肩周りの動きがスムーズになったり、可動域も広がったりパフォーマンス向上に大きく関わります。

 

みんな子どものころに遊びの中で様々な環境に適応できるようにトレーニングされているんですね。

 

外遊びが減っている現代。
『危ないから』と制限だらけの遊び。

どうなんでしょうね。
考えなければけないですし、このような時代だからこそ、そういった部分のトレーニングを行う必要があると思います。

 

すごい機能を持っていても、うまくつかえなければ宝の持ち腐れ。

基本的な機能を獲得したら、様々な環境にも適応できるようにする。
それがパフォーマンス向上に繋がります。

 

子どもたちは様々な遊びを。
大人たちは、童心に帰って遊ぶ・・。
でもいいですし、
そういった事を模倣した動きでもOKです。

 

様々なボディワークや筋トレだけでなく
【環境に適応させる】という事も重要ですよ。